鎌倉芸術館

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マエストロ井上道義に本公演への意気込みを伺いました。

今回はブルックナー最期の未完の交響曲第9番と、世界的ヴァイオリニスト前橋汀子とのショーソン《詩曲》、マスネ《タイスの瞑想曲》の共演を含む豪華プログラムでお贈りします。公演日の10月11日は計らずもブルックナーの命日。偶然か必然か…運命的なめぐり合わせのなか作品に挑むマエストロ井上道義に聴きどころを伺いました。


■N響とのブルックナー交響曲シリーズも今年で4回目。1、7、4番を終えてのご感想は?

この上なくハッピーです。東京から離れることで、私にもオーケストラにもいい意味での緊張感がありますし、ブルックナーがこのホールに合っていることを実感してもいます。また鎌倉は歴史・文化のある町なので、教会音楽から派生したブルックナーの作品に合った空気感も感じています。ただ私は、中学生のとき鎌倉の山岡優子先生の家にピアノを習いに通っていましたから、この町にはきちんと勉強して行かなければ…との思いがいまだに抜けませんね(笑)。


■N響との音楽作りに関しては?

N響は、マタチッチやヴァントなど名指揮者たち
とのブルックナー演奏の伝統を保持したオーケストラ。その中に私が入っていけるのは光栄ですし、今の彼らは、伝統を守るだけでなく、音楽へのポジティブな意欲に溢れていますので、気持ちよく音楽作りをさせてもらっています。それにN響とブルックナーを演奏するのは、年1回この鎌倉公演だけ。その意味でもいい緊張感が保たれています。


■今年は、ブルックナー最期の交響曲=第9番が演目。この曲への想いは?

私は、最期の交響曲というよりも、ブルックナーがワーグナーの影響から遠ざかることができた作品だと捉えています。4番や7番に比べてポリフォニック(複数の声部が同時に流れる多声的な形態)ですが、そうした音楽を書くのは技術的に凄く難しい。そこにブルックナーの進歩を感じます。


■前半にショーソンの「詩曲」を選ばれたのは?

ブルックナーの9番に合う曲、同じ空気感をもっている曲を、直感的に選びました。個人的にも大好きな作品。霞の中の音楽であり、違う世界に連れて行ってくれます。


■この曲は、ブルックナーの没年(=9番と同時期)に書かれた作品ですから、素晴らしい直感ですね。それに、オーケストラ版で演奏される機会が意外に少ない曲なので、今回の顔ぶれで聴けるのは実に貴重です。独奏の前橋汀子さんについては?

若い頃は何度もご一緒しましたが、今回は久々の共演です。今でもしっかりした演奏をされますし、何より品がいい。「詩曲」は、上品な演奏でこそ良さが発揮される曲なので、とても期待しています。


■では最後に、10月の公演に向けたメッセージをお願いします。

とてもいい組み合わせのコンサートだと思います。しかも、この曲を、この演奏者、この場所で…というのはおそらく2度とないでしょう。ぜひ聴きにいらしてください。


聞き手:柴田克彦(音楽評論家)

(c)Orchestra Ensemble Kanazawa

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